「推し」が消えること

2022/01/13 24時放送の木曜ヨルナイトで、鷲崎さんが推しである「虹のコンキスタドール的場華鈴さんの芸能界引退宣言について語っていた。

的場華鈴さんに見ていた理想と、それが終わることの受け入れ難さ、だがそれを徐々に受け入れなければならない。そんな今のぐちゃぐちゃな感情を、ぐちゃぐちゃなまま語りとして出力されていた。

ゲストで出演されていた南條愛乃さんのfripside卒業とも重なり、木ヨナ屈指の番組前半トークだったので、是非見てほしい。


私にとっての「推し」はなんだろう。

今の「推し」は間違いなく「鷲崎健」さんだろう。出演されているラジオの8割くらいは聞き、アルバムを集め、ヨルナイトの面白かった回を何度も見返す。今後もまだまだ鷲崎さんのトークを聴けるはずなので、しばらく「推し」との別れはないだろう。

私が過去「推し」ていて、今はもう見られないものの代表は、やはり「GARNET CROW」だろう。

人生で初めてCDを買ったのはGARNET CROWのアルバムだし、長らくTwitter上で付き合いのあるフォロワーの多くはGARNET CROWファンだし、中学高校時代一番聴き込んだ曲はGARNET CROWのHoly Ground。間違いなく自分の性格形成の根幹にある「推し」アーティストだ。

GARNET CROWが解散を発表したというニュースを見た時の状況は今でも克明に覚えている。中2の時、2階の自室にてニンテンドーDSi内蔵ブラウザ(!)でYahooニュースを見ていたら、突然トップに映し出された解散の一報。そのニュースを見たのはちょうど晩飯前で、なんとか誰かとこの感情を共有したかったが、親に話すのはなんだか毛恥ずかしく、その話をできる友人もおらず。しばらく情緒を整理できないまま過ごしていた。

当時中学生だったということもあり、解散ライブには行けていない。そのせいか私のGARNET CROW熱は解散後も冷めることはなく、高校時代にラブライブにハマるまではGARNET CROWの曲ばかり聞く日々だった。GARNET CROWという物語が終わったことの区切りを、いつまでもつけられていなかったのだ。

葬儀は見送られる人のためではなく、見送る人が気持ちの整理をつけるためのものなのだなあ。


「推し」の終わりは悲しい。だが、推しの終わりを悲しみ、終わりを受け入れがたく思い、時が流れ新たな「推し」を見つけるというその一連の感情の動きは、強く思い出に残る。

「推し」の終わりと向き合うことそれ自体も、人が誰かを推すことの醍醐味なのだと思う。